君が居るところとわたしが居るところは同じ空で繋がっている。
 なんて、よく言うけれど。
 実際見ているのは違う空だとメグミは思う。繋がっていたって、同じではない。
 同じ空の下にいたって、声が聞こえなければ意味がないのだ。
 番号を知っていたって繋がらなければ。
 メグミのかけている携帯は一向にリカの声を聞かせてはくれない。今朝から数え切れないほどかけているというのに。
 メグミちゃんのメモリーは001なんだよ。
 にこにこ笑いながらそう言われたのはまだ二人とも制服を着ていた頃だ。
 リカの携帯を覗いたことはないからそれが真実かどうかはわからない。
 彼女の雰囲気には合わない、水色の携帯電話。
 まるで空みたいな。
 君が居るところとわたしが居るところは同じ空で繋がっている。
 なんて、よく言うけれど。
 空なんて広すぎるじゃないかとメグミは思う。途方もなさ過ぎて、繋がっているとはとても思えない。
 それはきっと、空と比べて自分がいかにちっぽけな存在なのか知りたくないとかそういうエゴなんだろうけれど。

『空はこんなに広いのにね』